東和自動車のモデル

ドラマ化された山崎豊子の小説「不毛地帯」に登場する東和自動車とフォーク社とのモデルについて。


東和自動車のモデルはマツダ(当時は東洋工業)で、フォークのモデルはフォードです。

東和自動車は広島県にある自動車会社で、ドイツのヴァンケル社からロータリーエンジンの基本特許を買い取り、ロータリーエンジンの実用化に成功します。

東和自動車の代表はオーナー社長の松下佐助で、メーンバンクは大友銀行(山城頭取)です。

フォークはアメリカで最も歴史のある自動車会社で、アメリカビック3の1社です。

東京商事の鮫島辰三(モデルは日商岩井の瀬島龍三)の仲介で、フォークの社長ハリー・フォーク(フォーク2世)は緊急来日します。

そして、ハリー・フォークは東和自動車の松下佐助社長と東京商事の鮫島辰三とで3社会談を行い、自動車変速機(オートマチック機)の合弁会社の設立に向けて話し合います。

100%出資を原則としているフォーク社は譲歩案として、「フォーク社51%・東和自動車49%」を提案しますが、東和自動車の松下佐助社長は首を縦にふりません。

対等な出資比率を求めてフォーク社の譲歩案に応じない東和自動車に対して、東京商事の鮫島辰三は、フォーク社が過半数を獲らない「フォーク50%・東和自動車49%・東京商事1%」を案をします。

そして、東京商事の鮫島辰三は、フォークと東和自動車との自動車変速機の合弁会社設立の基本合意をまとめました。

通産省内部では国内産業保護派から、合弁会社に反対する声が挙がります。また、国際推進派からも、合弁会社の設立は日新自動車(モデルは日産自動車)を含めた3社にするべきだとの声が挙がります。

しかし、東京商事とフォークと東和自動車の3社は、自動車変速機の合弁会社を設立します。

実際には、マツダ(東洋工業)と日産自動車とフォードの3社が1970年に合弁会社「日本自動変速機株式会社(現在のジャトコ株式会社)」を設立します。出資比率は、マツダ25%・日産自動車25%・フォード50%でした。

その他のモデルについては、「不毛地帯のモデル一覧」をご覧下さい。

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