東京都渋谷区のデータ分析会社「UPRO(ユープロ)」が、東京国税局から160億円の所得隠しを指摘されていたことが分かりました。
UPROは、競走馬の血統や天候などのデーターを分析して、オリジナルの競馬予想プログラムを開発。1レースに数億円を投入して、多額の配当金を得ていました。
UPROは、入賞しない馬を除外して、配当の高い3連単で、残りの馬を組み合わせた全パターンの勝馬投票券を購入。UPROは、利益が出るように、オッズによって、それぞれの勝馬投票券の購入金額を調整していました。
競馬の配当金は、所得税法では配当金から特別控除(50万円)や勝馬投票券の購入代金を差し引いた額が一時所得として課税対象になりますが、UPROは会社の業務として勝ち馬投票券を購入し、配当金を得ていたとして、東京国税局は配当金に対して法人税法を適用しました。
UPROに対する追徴税額は重加算税も含めて60億円ですが、UPROの資金の大半を親会社のある香港へ移したため、東京国税局は残された資産20数億円を差し押さえました。残りは徴収できない見通し。
東京国税局は、UPROのイギリス人社長のパスポートを押収していましたが、イギリス人社長はパスポートを再発行して、出国しました。
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