不如意の意味と語源

不如意は「ふにょい」と読みます。「思い通りにならない」「お金が無い」「貧乏」「資金繰りが苦しい」という意味です。

「手元不如意」だと「手元にお金が無い」「お金の持ち合わせがない」という意味になります。

債権者(貸した人)から返済を請求された債務者(借りた人)が、「お金が無いので返したくても返せない」と主張することを、「手元不如意の抗弁」と言います。手元不如意の抗弁は法律用語になるので、一般的には使用しません。

姓名判断や占いなどでは、金銭運の悪いことを「不如意運」ということもあります。

また、白河法皇が思い通りにならないものとして、「賀茂河の水(京都市の鴨川)」「双六の賽(すごろくのさい=サイコロ)」「山法師(比叡山円延暦寺の僧侶)」の3つを挙げています(平家物語で紹介されています)。そして、「賀茂河の水」「双六の賽」「山法師」の3つは「天下の三不如意」と呼ばれています。

不如意の語源は、虚空蔵菩薩が手に持っている宝珠「如意宝珠(にょいほうじゅ)」です(語源には諸説があります)。

如意宝珠を持てば何でも意のままに操れることから、如意は「思い通りになる」という意味になったようです。

そして、如意を否定型にしたのが不如意なので、「思い通りにならない」「お金が無い」という意味になります。

ちなみに、西遊記に登場する孫悟空が持っている如意棒(如意金箍棒)も「意のままに伸び縮みする棒」という意味です。

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