東野圭吾の小説「新参者」に「喫茶去(きっさこ)」という喫茶店が登場します。今回は喫茶去の意味やモデルについて紹介します。
喫茶去(きっさこ)の意味は本来「お茶でも飲んでこい」という意味で、叱るときに使う言葉です。しかし、現在は禅の教えで「お茶でも飲んで行きなさい」「お茶でも召し上がれ」という意味で使用されています。
禅には次のようなエピソードがあります。中国の禅僧・趙州和尚が、以前に来たことがある僧(古参物)に対して「喫茶去」とお茶を勧め、また、始めて来た僧(新参者)に対しても「喫茶去」とお茶を勧めます。
それを見ていた院主が趙州和尚に、『古参物にも新参者にもどうして「喫茶去」とお茶を勧めるのですか』と尋ねたところ、趙州和尚は院主にも「喫茶去」と言ってお茶を勧めました。
このエピソードから、喫茶去は本来の叱咤する意味から、「お茶でも召し上がれ」という人を接待するような意味になったとされています。
東野圭吾の小説「新参者」では、加賀恭一郎が清瀬弘毅と待ち合わせするために、喫茶店「喫茶去」を利用します。
東野圭吾の小説「新参者」に登場する喫茶店「喫茶去」は、大正8年創業の老舗で、赤煉瓦作り、赤テントの上に看板が出ている喫茶店です。
喫茶店「喫茶去」のモデルは、東京都中央区日本橋人形町1-17-9にある喫茶店「喫茶去 快生軒」でしょう。喫茶店「喫茶去 快生軒」も大正8年に創業した赤煉瓦作りの老舗で、赤いテントの上に看板があります。
ドラマ「新参者」でも、喫茶店「喫茶去 快生軒」をロケで使用しています。
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