ドラマ『この世でいちばん大事な「カネ」の話』の原作となる漫画家・西原理恵子の自伝『この世でいちばん大事な「カネ」の話』のあらすじとネタバレ中編です。前編は「あらすじ前編」です。
西原理恵子は私立土佐女子高等学校を退学になったおかげで、大学を目指す事になった。イラストレーターになる夢を叶えるために、東京の美大を目指す事にした。高校を退学にならなければ大学を目指していなかった。
美大を受験する日のことだった。高知県の母親から電話があった。父親が首を吊って自殺したという連絡だった。西原理恵子は直ぐに実家へ戻った。葬儀に出た母親は顔中が腫れ上がり、頭から血を流していた。
母親は独身時代に働いたお金を頭金にローンを組み、家を3軒所有していた。家を3軒所有していたと言っても、田舎なので大した価値ではないが、母親にしてみれば万が一の時のための大切な財産だった。
2人目の父親はギャンブルにはまり、借金を作っていた。母親の貯金を元手にタクシー会社を興して、生活は順調だった。しかし、ギャンブルにはまり、会社のお金を次々とギャンブルにつぎ込んでいった。やがて、会社のお金だけではなく、西原理恵子の貯金にまで手を付けるようになっていた。
2人目の父親は見栄張りで、借金を作っても優雅な生活を続けた結果、借金で首が回らなくなっていた。
母親は、父親の借金のせいで所有する家を1軒、2軒と手放し、所有する家は残り1軒となっていた。父親から残りの1軒も売却して欲しいと頼まれたが、母親は首を縦に振らなかった。父親から殴られても、「子供に残す家だ」と言って売却を拒否した。
父親はその日、首を吊って自殺してしまった。母親は父親に殴られ続けて顔中が腫れ上がった状態で葬式に出ていたのだった。
葬儀が終わると、母親は全財産をかき集めた。そして、全財産140万円のうち、100万円を西原理恵子に渡し、上京させるのだった。あらすじ後編へつづく。
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